鹿児島でアレクサンダー・テクニークを学ぶ

2020年からアレクサンダー・テクニークを教えています

「許す」 こと

Alexander Technique では
「許す」というコトバがよく使われる
 
もっとも代表的なのは
「首とアタマが解放されるのを許す」というやつだ
 

これは宗教的な あるいは心情的な許しというより
自分への働きかけ あるいは
それを認知するスイッチのようなものだ
 
だが Technique のワークを繰り返すほどに
「許す」という行為が促しているのは
いったん自分を無力化して
自分に自分を明け渡しているように感じられる
 
F.M.Alexander の直弟子
パトリック・マクドナルドは
Technique は脳の神経回路の書き換えだという
 
世の中に 脳の書き換えの手法は数多くあり
それらにどれだけの効力があるか
わたしには くわしくはわからない
 
確かなのは ヒトの脳は恐ろしく優秀で
意識が 騒がしければ騒がしいほど
意識が 素早ければ素早いほど
現実とイメージのすり替えを
24時間 効率よく効果的にやってくれている
 
だが それらのほとんどは
幻想への ひとときの切り替えで
「都合のいいなにか」に 変わってしまったわけではない
 

「不都合ななにか」を わたしたちの脳は手放さない
 
それは「不都合ななにか」も
多面的なわたしをカタチづくるカケラだから
それを無くしてしまえば
自分が自分でいられなくなるはずだ
 
ならば わたしはなにをすればいいのか…?
 
わたしのなかの
「不都合ななにか」に過剰に反応せず
良いも悪いもなく 自分と和解するよりほかにない
 
「首とアタマを解放されるのを許す」は
わたしと自分を和解させる
パワーワードなのだと思っている