鹿児島でアレクサンダー・テクニークを学ぶ

2020年からアレクサンダー・テクニークを教えています

気づかないで やっていること

 

    f:id:k-alextech:20180913114655j:image     f:id:k-alextech:20180913114657j:image

 

残念ながらカラダは解剖図通りのポジションにはなっていなくて、じつは複合的に押し下げる方向で、どうにか全体のバランスを保っている“脆い”存在です。

 

理想的には首の骨の一番うえに頭蓋骨がふんわり乗っていてほしいのだけれど、①額は後ろへ後頭部は首の前へずり落ちています。

 

その影響で②首は喉へ押しやられて全体が“たわみ”、首の一番高い骨は顎へずれ込んで、鎖骨と肋骨は前へずり落ちます。

とにかく前がどんどん落ちていきますから、バランスをとるのに、後ろの背骨が押し上がってきてもっこり盛り上がってしまいます。

年配の方の首の根元がコブのようになってるのですけれど、ヨーロッパでは“未亡人のこぶ”とかいうそうです。

 

①と②の関係性から、腕のつけ根は前へ押しやられ、肩と脇を狭めた腕は縮んで引き上がって固まり、四十肩や五十肩といった状況へつながります。

 

これらのことは大人も子ども関係なく、すべてのカラダで起きやすく、気づかないものです。

 


ヴァイオリンのレッスンで、右の図の関係性を実感している小学高学年女子に「ひとつ矢印を選んで、反対の方向へいくと思ってみたら…」と投げかけたら、首が起き上がって肋骨が膨らんで持ち上がり、胸がオープンになって腕が自由になりました!

 

彼女は首を動かしたわけでも、肋骨を膨らませたわけでもありません。

 

カラダがもともと持っていたポジティブな方向性に、彼女の意識がシフトして関係性が変わっただけなんです♬