鹿児島でアレクサンダー・テクニークを学ぶ

2020年からアレクサンダー・テクニークを教えています

なぜアレクサンダー・テクニーク は、全身のあらゆる機能を調整するのか?

 これはATを学んでいて、先生にはわからないと言われても、どうしても気になっていました。

 さとう式リンパケアの佐藤青児氏によれば、口腔には以下の5つの機能があり、筋機能は口腔から全身に及んでいるとのことです。

【5つの口腔の機能】YouTube
 ① 咀嚼嚥下の消化機能
 ② 呼吸機能
 ③ 発音言語機能→脳機能
 ④ 要らないものを吐き出す 扁桃を含む 免疫機能
 ⑤ 咀嚼嚥下、呼吸を含む全身に繋がる筋機能

 
 俳優だったF.M.アレクサンダーが「意識的自己調整法」に至るきっかけになったのは、彼自身が声を失いかけた3番目の発音言語機能の不全でした。彼は自分のカラダを観察し考察し試すのを繰り返すうちに、ひとには「自己調整機能」(プライマリーコントロール)があるのを見つけました。
 このプライマリーコントロールの発見の意義は、佐藤 青児氏が示す【5つの口腔の機能】と同じです。ホントぴったりです!
 
 たしかにAlexander Technique(意識的自己調整法)を身につけると、自身の営みのあらゆる面がポジティブに機能しはじめます。
 ほとんどの教師はその機能を自ら体現し体感し、hands-onで生徒に伝えられはしても、それがなぜそうなるかをいまだに説明出来ないでいます。(それがアレクサンダーの死後のATを、多種多様に混乱させているとも言えます)

 わたしはATを学ぶ以前から、ヴァイオリンの生徒さんが伸ばした舌の長さや舌の置き所で、運動機能や学習能力や感受性にさえ違いがあるのを知っていました。ただしこれらを改善しようと試みても、本人が変えようとしなければ、なにも変わらないのもよく知っていました。(当時さとう式の耳たぶ回しをいくら勧めても、みなさんやらなかった…わたしはやってたけど…笑)
 
 ATとさとう式リンパケアは口腔機能の改善という点では同じですけれど、ATのアプローチは「自己の再教育」であって、ケア(医療的・心理的援助)ではありません。
 でも理論(科学)があるのとないのとでは、ATであろうと足元を照らす明かりはある方がいいんじゃないかな?
 少なくとも教師側の体験や経験を、もっと豊かな考えにしてくれると思います。理論(科学)はひとを縛るものじゃなくて、そこからさらに発展させもっと自由になるための「プラットホーム」なのですから…♬